「イベント集客にSNSが重要とは聞くけれど、具体的にどう使えば申し込みにつながるの?」
このような疑問を抱えるイベント担当者の方も多いでしょう。
SNSでのイベント集客は、告知を流すだけでは成功しません。
ターゲット層に合わせたSNSを選び、戦略的に情報を届け、効果を分析・改善するプロセス全体を設計してこそ、認知拡大から申し込みまでを担う強力なツールとなります。
そこで本記事では、SNSをイベント集客に活用するメリットや、BtoBとBtoCのそれぞれに適したSNSの選び方、イベント集客を成功させるコツなどを解説します。
「SNSを使ってイベントの成果を高めたい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. イベント集客にSNSを使う3つのメリット

なぜ今、イベント集客にSNSが使われるのでしょうか。
ここでは、SNSならではの3つのメリットを解説します。
1-1. 参加する可能性の高い層に直接発信できる
多くのSNSでは、投稿に付けたハッシュタグや投稿内容に反応した人の動きによって、関心の近いユーザーにも情報が広がっていく仕組みがあります。
例えば、あるユーザーが自社の投稿に「いいね」やコメントをすると、そのユーザーのフォロワーのタイムラインに、その投稿が表示されることがあります。
さらに、投稿に含まれるキーワードやハッシュタグを検索した人の画面にも出てくるため、イベントに関心を持つ人の目に触れやすくなるのです。
「#東京イベント」や「#製造業セミナー」といったタグを活用すれば、興味を持つ人に見つけてもらえる可能性が高まります。
適切なタグを設定することで、イベントへの参加意欲が高いユーザーにリーチできるでしょう。
1-2. 接点がない層にも情報を拡散できる
フォロワーや既存の顧客だけでなく、これまで接点のなかった層にも情報を届けられる点も、SNSの強みです。
例えば、イベント告知の投稿が「いいね」やリポストされることで、そのユーザーのフォロワーや友人のタイムラインにも表示され、広告費をかけずに情報が広がっていきます。
特に、X(旧Twitter)やInstagramなどの拡散性に優れたプラットフォームでは、イベントの雰囲気が伝わる写真や動画が話題のきっかけとなり、本来ターゲット外と想定していた層からの反響や参加につながることもあるでしょう。
こうしたSNSの波及効果は、チラシやメルマガといった従来の手法では届かなかった層へのリーチを可能にする点で、大きなアドバンテージといえます。
1-3. 開催前の反響をリアルタイムに把握できる
SNSでは、投稿に対する「いいね」やコメント、質問などの反応がすぐに得られます。
イベント開催前の段階で、注目度を把握できるのです。
例えば、あるテーマへの反応が多ければ、それを当日のプログラムに反映したり、投稿内容を調整したりして興味を引くなど、参加者の声を運営に活かせます。
また、開催が近づいたタイミングで「明日開催です」といったリマインド投稿(再告知)を行うことで、参加率を高める効果も期待できるでしょう。
このように、SNSを通じてユーザーの関心や反応を把握することで、プログラム内容や情報発信のタイミングを柔軟に見直せます。
事前の反応に基づいて対応することで、より多くの参加や満足度向上を狙えるでしょう。
2. イベント集客に最適なSNSの選び方

イベントの対象が法人向け(BtoB)か個人向け(BtoC)かによって、効果的なSNSは異なります。
ここでは、BtoBとBtoC、それぞれのイベントに適したSNSの選び方を解説します。
2-1. BtoB(ウェビナー・展示会など)の場合
BtoBのイベントでは、見込み顧客の獲得や専門性のアピールなど、長期的な信頼関係の構築が重視されます。
そのため、信頼性が高く、業界関係者に情報が届きやすいかどうかがSNSの選定基準です。
例えば、実名制のSNSは、企業や役職が明示された状態でやり取りが行われるため、発信内容の信頼性が高まりやすい特徴があります。
また、ビジネスマン世代がユーザーに多いSNSなら、ターゲット層へ効率的に情報を届けられるでしょう。
BtoBにおけるSNS活用では、届けたい相手に確実に届くことや、信頼性のある文脈で受け取られることが成果に直結します。
拡散力よりも、丁寧で的確な情報発信で、ユーザーとの関係を築いていけるかどうかがポイントです。
2-2. BtoC(ワークショップ・店舗イベントなど)の場合
BtoCのイベントは、認知拡大と直接的な申し込み(予約)を促すことが目的となるため、視覚的に訴求力があるSNSが有効です。
例えば、画像や動画がメインのSNSは、イベントの楽しさや世界観を視覚的に伝えるのに適しています。
特に、24時間で消える「ストーリーズ」や、最大90秒程度の縦型動画を投稿できる「リール」などは、イベント前の臨場感や準備風景を手軽に発信できるでしょう。
また、短尺動画を通じて実際の様子を紹介することで、どのような体験ができるかを視覚で伝えやすく、特に若年層へのアプローチに効果的です。
フォロワー数が少なくても、多くの人にリーチできる可能性があります。
視覚的な訴求力や拡散性などを基準に、イベントの内容に合ったプラットフォームを検討しましょう。
3. イベント集客におすすめのSNS5選

イベントの特性やターゲット層に応じてSNSを選ぶ際は、ユーザー数の多さではなく、ユーザー層や拡散性も考慮することが重要です。
イベント集客におすすめの5つのSNSの特徴をまとめると、次のようになります。
| SNS | 主なユーザー層 | 拡散性 |
| X | 20代 | 非常に高い |
| 10〜30代 | 高い | |
| 30〜50代 | 中程度 | |
| TikTok | 10〜20代 | 非常に高い |
| LINE | 全世代 | 低い |
参考:令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(概要)(総務省情報通信政策研究所)
ここからは、上記の5つのSNSとイベント集客の相性を詳しく解説します。
3-1. X(旧Twitter)

参照:X
X(旧Twitter)は、速報性と情報の拡散力に優れたSNSです。
投稿がシェア(リポスト)されることで、フォロワー以外のユーザーにも情報が届きやすく、イベントの存在を素早く広めたいときに役立ちます。
また、開催日が迫った際の「残席あり」の案内や、当日のリマインド投稿を通じて、直前でも参加を迷っているユーザーに向けて参加を促すきっかけを作れます。
さらに、イベント中に参加者による実況投稿を促せば、現場の熱気やリアルな感想がSNS上で広がり、ほかのユーザーの興味を喚起できるでしょう。
BtoBのイベントでも、業界の話題や登壇内容に関する発信を通じて、企業としての見識や専門性を伝える場として活用可能です。
柔軟な情報発信ができるXは、イベントの宣伝に相性のよいプラットフォームといえるでしょう。
3-2. Instagram

参照:Instagram
Instagramは、写真や動画を通じてイベントの雰囲気を視覚的に伝えることに優れたSNSです。
投稿には次のようなフォーマットがあり、目的に応じた使い分けが可能です。
- フィード投稿:通常のタイムラインに表示される静止画や動画の投稿。告知や当日の様子など、一覧性のある情報発信に適している
- ストーリーズ:24時間で消える短時間の動画や画像投稿。投稿が画面いっぱいに表示されるため、ユーザーの注意を促しやすい
- リール:最大90秒の縦型短尺動画。イベントの見どころや雰囲気をテンポよく伝えるのに適しており、拡散性も高い
参加イメージを視覚的に訴求できるうえ、イベントの空気感も伝わりやすいため、「自分も行ってみたい」と感じてもらいやすく、若年層へのアプローチにもつながります。
3-3. Facebook

参照:Facebook
Facebookは実名登録を前提としたSNSのため、ユーザー同士の信頼性が高く、企業同士の情報共有や告知に適しています。
特にBtoBのイベントでは、信頼ある企業や関係者との接点を築きやすく、ウェビナーや展示会などの案内に活用できるでしょう。
また、「イベント」機能を使えば、日時・開催場所・申し込みリンクなどの情報を掲載可能です。
参加予定者の人数も可視化されるため、主催側は反響を把握しやすく、事前の準備や見込み数の確認にも役立ちます。
参加者との接点を継続的に持ちたい場合や、信頼感のある情報発信が求められるBtoBのイベントにおいて、有効なプラットフォームといえるでしょう。
3-4. TikTok

参照:TikTok
TikTokは、フォロワーの数に関係なく、多くの人に動画が届きやすい特徴があります。
これは、ユーザーの興味関心に応じて投稿が自動的に表示される仕組みがあるためです。
例えば、イベント準備の様子や当日の雰囲気を短い動画で紹介すれば、参加を迷っていた人や、これまで接点のなかった層にも興味を持ってもらえるきっかけになります。
テンポのよい編集や音楽を活かした演出によって、思わず最後まで見たくなる動画を作ることで、反応を得やすくなるでしょう。
視覚的な訴求力と、短時間で情報を届けるスピード感を活かして、イベントを知らないユーザーにも関心を持ってもらう入り口として活用するのがおすすめです。
3-5. LINE

参照:LINE
LINEは、国内の10代から70代までの各世代で70%以上の利用率を誇る、日常生活に根付いたSNSです。
参考:令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(概要)(総務省情報通信政策研究所)
イベント集客においては、認知を広げることよりも、接点のあるユーザーへの情報伝達に適しています。
特に効果を発揮するのが、イベント直前のリマインド配信です。
例えば、開催前日に自動で通知を送ることで、参加忘れや無断キャンセルを防ぎ、出席率の向上につながります。
また、LINEでは個別のユーザーに直接メッセージを届けられるため、メールよりも開封率が高く、確実に情報を届けたい場面に向いています。
予約が必要なワークショップや体験イベントなど、確実に参加を促したいBtoCイベントでの活用に向いているでしょう。
4. SNS運用でイベント集客を成功させる5つのコツ

イベントの参加申し込みにつなげるためには、ただ情報を投稿するだけでは不十分です。
どのような内容を、どのような形式で、どのタイミングで発信するかといった工夫が、SNS集客の成果を左右します。
ここでは、参加意欲を高め、申し込みにつなげるために意識したいSNS運用のコツを5つに絞ってご紹介します。
4-1. 興味を引く内容で参加意欲を高める
イベントの告知投稿では、参加したいと感じさせる工夫が欠かせません。
日程やタイトルを伝えるだけでは、読者の関心を引きつけることは難しいでしょう。
例えば下記のように、内容に具体性や臨場感を加えることで、読み手の関心を引きやすくなります。
- カウントダウン投稿で、開催が近づいていることを視覚的に印象づける
- 登壇者の人物像を紹介し、親近感を持ってもらう
- イベント準備の様子や会場の雰囲気を動画や写真で伝えることで、当日の体験をイメージしやすくする
また、「○○氏の経験談が聞ける」「会場では実演体験ができる」のように、参加するメリットを明確に示すことで、投稿を見た人が「自分にも関係がある」と感じやすくなります。
4-2. ハッシュタグを使い分ける
イベント投稿を見込み顧客に届けるためには、ハッシュタグの使い方が重要です。
SNSでは、ハッシュタグを検索して情報を探すユーザーが多いため、投稿に適切なハッシュタグを設定することで、フォロワー以外にも投稿を見つけてもらいやすくなります。
効果を高めるには、次の3種類のハッシュタグをバランスよく使い分けることがポイントです。
| 種類 | 特徴 | 例 | 主な目的 |
| ビッグワード | 投稿数10万件以上。多く検索されるが、ほかの投稿に埋もれやすい。 | #イベント #セミナー | 認知拡大 |
| ミドルワード | 投稿数1万〜10万件。特定の関心層に届きやすく、上位表示も期待できる。 | #製造業DX #大阪ヨガ | 想定ターゲットへの訴求 |
| スモールワード | 投稿数1万件未満。独自タグとして使いやすく、参加者との接点にもなる。 | #〇〇イベント2025 | 興味関心の高い層へのアプローチ |
例えば、次のような組み合わせが効果的です。
#セミナー(ビッグ)
#中小企業DX(ミドル)
#〇〇フェア20××(スモール)
このように、広く認知を狙うタグと、ターゲット層に刺さるタグ、自社イベント専用タグの3種類に盛り込むことで、幅広い層への訴求と的確な集客の両立が可能になります。
4-3. 画像・動画で目を引く
SNSでユーザーの注意を引くためには、画像や動画の活用も大切です。
テキストだけでは流される投稿も、印象に残るビジュアルを添えることで注目度が変わります。
「Canva」のようなオンラインデザインツールを活用すれば、専門知識がなくても高品質なビジュアルを簡単に作成可能です。
画像作成では次の3つのポイントを意識しましょう。
- 情報の優先順位をつける…「何のイベントか」「いつ・どこで開催されるか」「どう参加するか」を端的に伝える
- 視線を誘導する…重要情報は上部・左側に配置するなど、視線が自然に流れるようにレイアウトにする
- 画像を選ぶ…イベントのテーマや雰囲気が直感的に伝わる、高解像度な写真やイラストを使う
動画の場合は、冒頭3秒が勝負です。
例えばイベントの見どころやメリットを冒頭で印象づけると、最後まで見てもらいやすくなるでしょう。
4-4. SNS広告を活用する
イベントを多くの人に知ってもらうためには、SNS広告の活用も重要です。
特にフォロワーが少ない段階や、新たな層にアプローチしたい場合には、広告によって投稿の表示回数そのものを増やせるため、集客の範囲を広げられます。
少額からでも実施できるうえ、「20代〜40代の女性」「大阪市在住」「ヨガに関心あり」といった条件で絞り込めるため、ターゲット層へ効率よくアプローチできるでしょう。
主なSNSの広告単価「CPC」(広告が1回クリックされるたびにかかる費用)の目安は、下記の通りです。
- X(旧Twitter):20〜200円(リアルタイムの拡散力に強み)
- Instagram:40〜200円(ビジュアル訴求の強みをもつBtoCイベント向け)
- Facebook:100〜200円(BtoBイベント向け)
- TikTok:30〜150円(Z世代にアプローチしやすい)
- LINE:24〜200円(申し込み誘導や友だち追加が容易)
情報が届く対象を広げたいときや、申し込みにつながる導線をつくりたいときには、SNS広告の活用も検討するとよいでしょう。
4-5. 参加者やインフルエンサーの力を借りる
参加者や第三者によるSNS投稿を通じて情報を広げる仕組みを取り入れることで、認知拡大の効果が高まります。
例えば、撮影しやすいスペースや展示資料、登壇中の様子など、写真に収めやすい要素があると、参加者がSNSに投稿しやすくなります。
投稿された画像や感想は、ほかの人にとって「自分も参加してみたい」と思うきっかけになるでしょう。
これは展示会やセミナーなど、BtoBイベントでも同様です。
また、イベントに関心を持つ層とつながりの深いインフルエンサーに紹介してもらうことで、イベントの信頼性や話題性が高まり、さらなる参加を促せます。
公式アカウント以外から宣伝してもらえるような工夫をすることで、SNSの拡散力をより活かせるでしょう。
5. SNSによるイベント集客の効果を測定・分析する3Step

SNSでイベント情報を発信しても、どの投稿が参加につながったのか把握できていないケースは少なくありません。
効果的な集客を継続するためには、投稿の反応を見ながら、内容や配信方法を見直すことが重要です。
ここでは、SNS施策の効果を測定・分析する3つの手順をご紹介します。
5-1. 【Step1】SNS集客のゴールを明確にする
まずは、SNS集客のゴールを定義しましょう。
そのためには、最終的な成果を示す「KGI(重要目標達成指標)」と、その進捗を測る「KPI(重要業績評価指標)」の設定が大切です。
具体的には、次のようなものが考えられます。
- KGI:10名の事前予約獲得、当日来場者30名、LINE登録50件など
- KPI:SNS投稿ごとの保存数、メッセージでの問い合わせ件数、QRコード経由の登録数など
LPへのアクセス数だけでなく、DM返信・LINE追加・QR読み取り数・会場での口頭申し込みなども評価対象になります。
また、KPIは「認知→興味→行動」の段階ごとに複数設定しておくと、課題の発見がスムーズになるでしょう。
5-2. 【Step2】反応経路を把握する仕組みを整える
次に、どのSNSの、どの投稿が反応につながったのかを把握する方法を整えましょう。
例えば、次のような方法でSNSの効果を見える化できます。
- InstagramはDM返信、LINEは専用フォームなど、SNSごとに異なる申し込み手段を設ける
- QRコードをプラットフォーム別に発行し、読み取り数で比較する
- 投稿ごとに専用のパスワードや申し込み方法を設定し、記入内容から判別する
イベントの申し込みにWebサイトを活用している場合は、投稿ごとにアクセス経路を識別するタグ(UTMパラメータ)をURLに付けたり、「Googleアナリティクス」などのアクセス解析ツールで成果を確認したりする方法もあります。
ただし、これらに限らず、SNSからの行動を追える仕組みを柔軟に作ることが大切です。
5-3. 【Step3】データから成果と改善点を見極める
集まったデータは、次回以降の集客効果を高めるヒントになります。
投稿ごとの反応を比較し、どの施策が効果的だったのか、どこに改善の余地があるのかを見極めましょう。
例えば、次のように施策別の結果を整理すると、振り返りがしやすくなります。
| 施策内容 | 結果 | 改善ポイント |
| InstagramのDMで申し込み受付 | 申し込み8件 | 問い合わせ文例を固定にすると効率化できそう |
| Facebookイベント投稿 | リーチ少なめ、参加1件 | ターゲット層との接点が弱い。他媒体に注力 |
| LINEステップ配信 | クリック率は高いが登録数は低い | 誘導文の内容に改善余地あり |
数値だけでなく、参加者のコメントや投稿への反応も含めて振り返ることで、次回の配信内容や媒体選定に改善策を反映させやすくなります。
とはいえ、日々の投稿に追われ、データ分析まで手が回らないケースも少なくありません。
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6. イベント後もユーザーとの関係性を継続する3つの方法

イベント参加後のフォローを丁寧に行うことで、再参加・口コミ・他サービスへの誘導といった次の行動につなげやすくなります。
ここでは、効果的なフォローアップ施策を3つご紹介します。
6-1. 参加者へのお礼とアーカイブ配信
イベント終了直後のフォローアップは、参加者の記憶が新しいうちに行うことで効果を発揮します。
特にウェビナーやセミナーなどでは、終了から24時間以内のお礼メッセージの配信が理想的です。
メッセージには、「○月○日の●●ウェビナーにご参加いただきありがとうございました」といった具体的なイベント名を明記し、可能であれば参加者の名前を入れるなどパーソナライズされた文面にすることで、受け手の印象は格段に向上します。
また、当日視聴できなかった方や復習したい方向けに、アーカイブ動画や資料の案内を添えると、参加後の満足度を高められるでしょう。
なお、この場合は、開封率の高いLINE配信を活用すると効果的です。
6-2. 次回イベントの先行案内や割引
イベント終了直後に、次回開催の案内や参加者限定の割引情報を届けることで、リピート参加を促しやすくなります。
例えば、LINEの自動配信機能(ステップ配信)やSNSのDMを活用し、「ご参加ありがとうございました。次回●月開催予定のイベント情報を特別にご案内します」といったメッセージを送ると、優遇されている印象を与えられるでしょう。
参考:LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) ステップ配信マニュアル(LINEヤフー for Business)
さらに、クーポンや特典を添えることで、一定期間内の申し込みを後押しする効果も期待できます。
ただし、営業色が強くならないよう、「感謝」と「早めのご案内」というニュアンスで伝えることが大切です。
イベント後のやり取りが自然に続き、次回の情報にも関心を持ってもらいやすくなります。
6-3. コミュニティ化とファンの育成
イベントに参加したユーザーが、その後も情報交換を続けられる場を提供することも有効です。
参加者の熱量が高い状態を維持し、主催者や参加者同士の継続的な関係性を構築することで、ファンの育成につながります。
例えば、Facebookのグループなどで限定公開コミュニティを活用したり、LINEのオープンチャット(匿名で参加できるLINEグループ)を使ったりするとよいでしょう。
こうした手法は、特に料理教室や語学講座など、定期開催型のイベントと相性がよく、参加者同士がつながりを保ちやすくなります。
このような場を通じて参加者同士や主催者との交流が続いていると、次回の案内にも目を通してもらいやすくなり、再参加のきっかけにもなるでしょう。
7. SNSによるイベント集客の3つの注意点

SNSを使ったイベント集客は効果的ですが、やり方を誤ると逆効果になることもあります。
この章では、失敗を防ぎ、継続的に成果を上げるために確認したい3つの注意点を解説します。
7-1. リソース不足
イベント集客にSNSを活用するうえで注意したい点のひとつが、リソース不足による運用の停滞です。
SNS運用には、投稿だけでなく、画像作成・コメント対応・効果測定などさまざまな業務がともないます。
しかし、中小企業や個人事業主では、担当者が1人というケースも多いです。
そのため、複数のSNSに同時対応しようとすると、更新が滞り、アカウントが放置されるリスクが高まります。
限られた人員・時間で取り組む場合は、SNSを1つに絞り、無理なく継続できる体制を整えることが重要です。
また、SNS運用を専門業者に依頼することを検討してもよいでしょう。
もし戦略設計から日々の投稿、分析・改善までを一貫して任せたいとお考えなら、SEOとAIの知見を融合させたSNS運用を得意とする「Brand Hatch株式会社」にぜひご相談ください。
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7-2. 過度な告知・宣伝
イベント集客を目的にSNSを運用していると、投稿が告知ばかりに偏ることがあります。
しかし、宣伝ばかりの内容は見ている側が魅力を感じにくく、フォローを外されたり、投稿を見過ごされたりする原因にもなりかねません。
集客のためには、イベント情報だけでなく、読者にとって役立つ情報や興味を引く内容も意識して発信することが大切です。
例えば、業界の豆知識やノウハウ、過去の成功事例、自社の裏側を紹介する投稿など、読み手にとって「見てよかった」と思える情報があると、関心や信頼が自然と高まります。
無論、イベントの案内も必要ですが、次回開催の予告や、参加者の感想の紹介など、読み手にメリットのある形で届ける工夫が欠かせません。
宣伝だけで終わらず、相手の興味や関心に寄り添った情報発信を続けることが、結果的に集客の効果を高めることにつながります。
7-3. 炎上・ネガティブコメント
SNSは情報が広まりやすい反面、投稿内容によっては誤解を招いたり、不快に思われたりするリスクもあります。
批判が広がれば、企業や主催者のイメージに悪影響を及ぼしかねません。
これを防ぐためには、投稿前に内容を確認する体制の構築が必要です。
例えば、誇張表現や誤解されやすい言い回しが含まれていないかを複数人でチェックしたり、社内で事前確認のルールを定めたりすることで、トラブルの芽を事前に摘めます。
もしトラブルが発生した場合は、次の流れで対応しましょう。
- 事実確認を行い、影響を評価する
- 関係者へ迅速に共有する
- 対応方針を決め発信する
- 原因を分析し再発防止策を提示する
SNSは気軽に発信できる分、誤解や反発が広がるスピードも速いため、万一に備えた準備が欠かせません。
8. まとめ
SNSを使ったイベント集客は、拡散力や即時性、ユーザーとの双方向性といった特性を活かすことで、大きな効果が期待できます。
ただし、やみくもに投稿するだけでは成果にはつながりません。
ターゲットに合ったSNSの選定や、適切な運用方法、反応の計測と改善、そしてイベント後のフォローまでを一貫して行うことが、継続的な集客力を生み出すポイントです。
目的とリソースに合わせて戦略を設計し、SNSの強みを最大限に引き出しましょう。
もしリソースに不安がある場合は、SNSの専門家に運用を依頼することも選択肢のひとつです。
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